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はじめに
企業の動画活用は進んでいます。
積極的な動画の活用が成功の鍵を握る時代がもう来ているのです。
だからこそ今、何のために、どんな動画を作るのか。
それを明確にしておく必要があります。
まずは、作るべき動画の種類とその効果を整理し、
”適材適所”の動画制作をしましょう。


インターナル(従業員へ企業からのメッセージ)
企業から従業員へのメッセージを動画によって行います。
これは、従業員数が多い企業や、拠点の立地が離れていたりする場合に有効となります。
さらに、英語等の外国語で従業員教育用の映像を作っておくことで、
外国籍の従業員教育をスムーズに行うことも可能です。
このように、比較的規模の大きい会社が対象のように感じるかもしれませんが、
小規模の会社でも活用する手段はあります。
例えば、先輩社員から業務を新人に教える場面をイメージしてください。
そのときに、先輩社員ごとに言う内容がちがうなんてことが発生したりもします。
統一感がなく、誰の意見に従っていいのかわからなく、困惑します。
こんなときに、動画にすることで、会社の方針にそった正しく一貫した内容を正確に伝える部分で、動画が効力を発揮するのです。
エクスターナル(顧客に企業をアピール)
顧客は、商品を買ったり、サービスを受けたりするときに、
どの会社が提供しているものなのかを気にします。
テレビを買うのであれば、どのメーカーが作っているのかを意識して買うはずです。
プラズマテレビを買うなら「Panasonic」、液晶は「SHARP」、価格重視なら「Samsung」などです。
顧客は会社ごとにイメージを持つことが多く、
購入時の基準とします。
そのため、企業のイメージとして、
顧客に事前に与えておきたいものを伝えておく必要があるのです。
企業イメージの伝達は、
1.企業の知名度・・・知っている企業ということの安心感
2.企業の強み・・・他の企業との差別化
3.企業への忠誠・・・この企業のものしか買わないというロイヤルティ
この順番で実施すべきです。
3まで到達できることが理想です。
1は、企業名が入っていればどんな動画でもいいので量が大切です。
たくさんの動画を作り、何回も見てもらえる状態を作ることを意識します。
2は、社長のインタビューや企業沿革の紹介、ドキュメンタリー風の動画が
強みを伝えやすく適切です。
3を実現するためには、顧客とのコミュニケーションが必要です。
動画を見てもらった顧客に対し、何らかのやり取りができるようにするのが良いでしょう。
例えば、動画内で簡単なクイズを出し、顧客に店頭に来てもらったときに、
解答を言ってもらい、正しければ限定サービスが受けられるなどです。
FacebookなどのSNSと連動させて、コミュニケーションを積極的に取れるように
しましょう。
インタラクティブ(顧客に商品・サービス・従業員をアピール)
これは具体的に売上に直結してくる部分です。
まずは、新規顧客に向けた動画から説明します。
初めての顧客がいきなり動画を見て、
商品やサービスを購入することは珍しいです。
ステップアップさせて、徐々に自社の商品やサービスに引き寄せていく
方法が、顧客に購買行動を起こさせるのに有効です。
ここで、AISAS(注意・興味・検索・購入・共有)という言葉を覚えておいてください。

A⇒I⇒S⇒A⇒Sの順番にステップアップさせていくのです。
A:注意⇒新登場などのCM風動画が有効で、なんだこれは!?と注意を惹きつけます
I:興味⇒商品やサービスの説明動画によって、顧客への問題提起と
その解決策を示すことで興味を与えます
S:検索⇒特にインターネットにおいて他社製品を検索され、比較されるので、どこが他社よりも
優れているのかを動画によって説明しておきます。
事前に比較する基準を与えておくことで、比較が納得に変わるのです。
A:購入⇒購入までの最後のひと押しです。
動画によって、期間限定・数量限定などのメッセージを伝えると効果的です。
また、大衆心理を利用し、みんなが使っているなど、利用者が多いことを伝えると
購入確率が高まります
S:共有⇒人は良いものを他の人に伝えたくなります。つまり口コミの発生です。
口コミは、期待よりも実際の商品やサービスの価値が高い場合に発生確率があがります。
動画において、誇大な表現をしすぎないことが大切ですので注意しておいてください。
つぎに既存顧客に向けた動画を説明します。
顧客のリピート化は必須です。
なぜなら新規顧客を獲得しつづけることは至難の業だからです。
1度自社の商品やサービスを利用してくれた人にもう一度利用してもらう方が、
はるかにコストもかからず、楽なのです。
リピート化のための動画にはいくつかあります。
1.リピート化したい顧客を動画に出演させる
⇒その顧客自身が顧客の声を語ることで、愛着を持ってもらえる可能性が高まるのです。
動画に出てしまっては、当然継続的に購入しないとなという心理になります。
2.購入者のみに限定動画を配信する
⇒商品やサービスの新しい活用方法などを教える動画が良いでしょう
ヘビーユーザーへのなり方を教えることで、リピート率があがります
3.顧客ステージを上げる
⇒クレジットカードにも、シルバー・ゴールド・プラチナと顧客ステージがあります
使えば使うほど、より高い価値を提供できる仕組みが効果的です。
ステージが上がった場合などのメリットを動画で伝えてもよいでしょう。
まとめ
このようにさまざまな場面・目的で多種多様な動画があります。
この場面・目的と動画種類がずれると、まったく効果のない動画となってしまいます。
そうならないためにも、どのような動画を作るべきなのか。
しっかり作るべき動画の種類とその効果を考えてみましょう。